交野の山野草       No.58

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ナンテン

ナンテン             天野が原 久保俊雄

   

 ナンテンは広く庭木として植えられ、どこの庭にも見られる常緑の低木です。古くに渡来したものが野生化し、関東以西の暖地、山地渓間のやや日陰場所を好んで自生しており、交野の山にも多く見られます。全国的に分布したのは、人的移動もありますが、果実食の鳥(ムクドリやヒヨドリなど)の影響が大きいと思います。

 6月頃、茎の先端の葉の間から円錐花序を上に伸ばし六弁の白い花を多数つけます。果実は晩秋から初冬にかけ赤朱色、ときには白色で、小球形の果実房状につけます。和名のナンテンは、中国語の音読みで南天笠から渡来したとの意味だそうです。「ナンテン」を「難転」すなわち「難を転じて福となす」と続けて縁起の良い木とされています。正月の飾り花として床の間に飾る習慣や安産祈願の贈り物とされます。赤い色も縁起よく厄除けの力があると信じられ、慶事に用いられるようになったとのこと。

 「かいしき」といわれ植物の下にナンテンの葉を敷くのも、食中毒への解毒作用あるとの考えと思われます。

 果実は、漢方で喘息・百日咳・強壮剤に使われ、鎮咳薬ののど飴がよく知られるところです。

 余談ですが、金閣寺の茶室に使われている床柱には、周囲20㎝の南天が使われています。途方もない年月を経たもので、一見の価値があります。

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