交野の山野草  no.41

アセビ 自然

アセビ    天野が原 久保俊雄

2月下旬から3月に咲く早春の花として、よくご存じの方も多いかと思います。漢字で馬酔木と書き「あせび」または「あしび」と読まれます。

ツツジ科の常緑低木で、早春に多数の白い壺形の花を総(房)状につけます。

やや乾燥した山地に自生し、交野の山では尾根筋の散策路で多く見かけます。

有毒物質であるアルカロイドの一種を含み、牛や馬が食べると脚がしびれて動けなくなることから名付けられたようです。

どくしば、あしみ、あせみ、あせぼなどと地方名でも呼ばれるそうです。また、葉を煎じて殺虫剤にも使用されたこともあるそうです。奈良公園では鹿が食害しないので大きく育った木が見られることでも有名です。

この花は古くから愛されていたようで、万葉時代の歌の中にも多く登場しているそうです。現在では品種改良も進み30種類以上が存在し、花の大小、花の色が白をはじめ赤色・黄色・桃色とあり、鉢花として園芸店で売られています。庭木としても取り入られ、有名庭園でも必ず見かけ、個人宅の庭でも植栽されて花が終われば、赤い新芽がいっせいに芽吹く様子もきれいで楽しまれているようです。

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