ヤブツバキ 天野が原 久保俊雄
ヤブツバキといえば、どんな花か思い浮かぶほどよく知られていると思います。
北海道を除く、日本全土に分布していますが、太平洋側に多い傾向があります。
花も樹皮も美しいので寺社仏閣の庭や参道脇に植栽されていることが多いことが、影響しているかもしれません。樹林の中に自生しているものは常緑の高木です。
交野山頂の岩場や星のブランコから谷間を見下ろすと、冬枯れた木々の所々にやや黒っぽく見える葉の塊の木に赤い点々として確認できます。ヤブツバキの開花は二月から三月にかけて最盛期を迎えることから春の木として、「椿」の字が和製漢字として使用されるようになったとか?(中国では全く別のセンダンの木を意味する)
樹木が実を着けて子孫を残す方法として虫媒花か風媒花が多い中で、ヤブツバキの花は蜜を蓄えメジロやヒヨドリに受粉をさせる鳥媒花としても有名です。
ツバキは古くから人々の生活に密着していたようで、日本書紀や万葉集にも登場し鑑賞の対象に、紫紺染にツバキの木灰を用いた媒染剤としても利用されていたようです。また、江戸時代には、百品種以上掲載された椿名鑑が発行されるなど、その後二回隆盛を極めた時期もあったようです。現在では二千種以上が知られています。



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