ミズヒキ 天野が原 久保俊雄
樹林の下や林縁などの半日陰地に多く生育するタデ科イヌタデ属の多年草です。葉の中央部に、しばしばV字型の紫褐色の斑紋が現れますが、くっきり表れるものから不明瞭なものまで個体差があります。秋に疎らな長い穂状花序を伸ばします。
花弁は無く、萼片4個、花の上側が紅赤色、下側が白色で、見る方向によって紅白に見えることから「水引」の和名が付いたとはごく一部で、咲き終わった花は閉じて結実します。果実を含む萼片の紅色は長い間残り、秋が深まる頃まで咲き続けているように見えます。種子は動物などにくっついて散布されるようですが、そのまま周辺に落ちて芽生え、小群落を形成している場所も見かけます。

秋の野草としても鑑賞され、細い花穂に小さな赤い花がつき、茶花や生花の材料として使用されます。
イヌタデ属の代表的なイヌタデは道路端や田の畦、用水路脇などに普通に見られ、「アカマンマ」とも呼ばれ親しまれています。ミズヒキは、この仲間では形態的にやや異質な形をしていて、図鑑で調べるまでタデ科に属するとは思いませんでした。


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